2018年一覧

名古屋 kamiya bakeryさんでの展示販売のお知らせです

名古屋市・本山のカミヤベーカリーさんにて、フード付きネックウォーマー・マフラー・帽子 などの、ハンドニット小物を販売します。

KNIT
石原真理 ニット展
2018.11.13tue.-12.1sat.

kamiya bakery
〒464-0038
名古屋市千種区春里町4-1-11

岐阜市pandさんへ納品しました。と雑談。



岐阜市のpandさんに、帽子と手袋を納品しました。
どちらも少量ですが、今年の名古屋での展示販売には手袋が出ないので、手袋をご希望の方はpandさんへご相談下さい。
関西では京都kitさんでご覧になれます。

pandの喫茶室、nakaniwaで今月末にあるお話会「狩猟採取民と動物とアート」に興味があります。
先住民族のものごとへの視点やしきたりには、人間が本来持っている性質、自然環境や他の動物たちの中で生きる為の普遍の秘密、そんなものが隠されている気がします。

私はほぼ読書をしないのですが、去年一冊だけ本を読みまして(今年はまだ)、それは小倉ヒラクさんが書かれた『発酵文化人類学』という、味噌や醤油やお酒を題材に発酵菌と人間の関係を紐解いていく、とても面白い内容の本でした。
その中に、ニューギニアのトロブリアンド諸島の先住民族にはクラと呼ばれる儀式があり、その儀式では赤い貝の首飾りを時計回りに、白い貝の腕輪を反時計回りにして部族間でエンドレスに交換しているということが書かれていて、個人的に印象的で興味深い部分でした。
貨幣を用いる代わりの単純な物々交換とも違うこの儀式は交換=コミュニケーションの意味あいが強く、儀式に関係する船や装飾などの製造による経済効果や相手方が希望する食料や資源など実用品の贈与も付随するものの、核の部分は交換するだけ=コミュニケーションで、そういうことするのがヒトがヒトたるゆえん、という文化人類学的解釈なんだそう。
「発酵」文化人類学的視点では、ヒトとヒト以外にも様々な目に見えるも見えないもひっくるめた生命体間でこのコミュニケーションが行われエネルギーが交換されている、という広い解釈でクラを例に用いていました。
自然界で起こっている事象を儀式として体現して調和を計るトロブリアンド諸島の部族民のセンス(ってそんな意識は無いでしょうけど)は私にはちょっと震えてしまうような衝撃があります。
先住民族の行いに自然の摂理を知る、なんだか逆説的ではありますがそんなこともあり、都会っ子としてはお知恵拝借したいところなので、nakaniwa さんでのお話もきっと楽しい発見がありそうです。

ですが、毎年この時期の催しは精神的余裕の関係で参加が難しいんですわ。
なるべくギリギリで切羽詰まるのを避けるようにはしているのですがそれでも。
気になるので行かれた方、レポートをお願いいたします。

京都のはなし

京都kitさんへ発送しました。
金曜日からの青山サンドリーズさんの催しが気になりますがさすがに制作に追われて直接納品とはならずです。

ここ数年京都には思い出がたくさんあって、kit椹木さんとの出会いももちろんそうだし、京都には私の主治医であり心の恩人という方がおられます。
数年前に手術してもらって、経過が順調過ぎてもう術後検診も必要ないのですが、先生に会うために半年に一度は検診に行っています。
先生は私に、大切なのはあなた自身のしあわせですからね、と繰り返し、繰り返し言いました。
私は生まれ変わるつもりでその手術を受けて健康になったのですが、自身のしあわせというのはなかなか難しいもので、いまだにわからず日々をそんなもんかなーと思いながら過ごしています。
それでも、どうしたらいいのかわからないようなそんな気持ちになると、私は先生に会いに行くのです。
会ったからってどうってことはないんですけど。
先生の顔をみて、帰りにkitさんへ行って良い気分になって名古屋へ帰るのです。

あ。
編み物を続けていられる、お金にならない私の少量生産に付き合ってくれるお店の方がいる、それを身に付けてくれる方たちがいる、それは確実に私のしあわせですよ。

唐突な感じですが、さらっとしたお知らせは最近インスタグラムに載せていてここは多分誰も見ていないし、思いついた時にあれこれ書いていきます。

ニットの修繕 編み足し編

ちょっと繕ったっりダーニングするにはもはや穴が空きすぎてる時ってありますよね。


私は何故、こんなになるまで放っておいたのでしょうか。ばか。ばか。

自分の怠慢を責めていても何も解決はしないのでもう上から編んでしまいましょう。

まずは、まだまだ無事な部分に針を通します。
そして、用意した別糸でメリヤス編みをしていく。
ただそれだけなのですが。


裏を編む時は増し目や減らし目はせずにそのまま編んでいます。


表側では編み始めで拾い目(写真は2目拾ってますが穴の大きさに合わせて下さい)

編み終わりで拾い目。
裏ではまた何もせずそのまま。
一段ごとに穴の大きさを確認しながら表目だけで増やしたり減らしたりしながら編みます。
減らす時は、編み始めや編み終わりは拾い目するだけで、編み途中で減らしていく方が綺麗に出来ます。


最後は伏せどめをして、糸を長くとって切り、伏せどめ部分を地の靴下に縫い合わせます。


これでひとます穴がふさがりました。
ここからは拾い目した部分に不安な部分がある場合や、ちょっとカラフルにしたい場合などに応じて、上からちくちくしていきます。
私は刺繍のチェーンステッチの要領で色を埋めていきました。


こんな感じで。


完成。
今回は私物なので色も自由にしてみました。

このやり方は編み物の経験がある方でないと難しいかもしれませんが、例えばダーニングで塞いだ後に刺し子で補強したり、今回のようなチェーンステッチで補強したり、穴が大きくても対策は色々出来ると思います。
裏に布をあてて、ウール糸でひたすら刺し子、だっていい。
本当にルールも正解も失敗も無いのが繕いの楽しいところなのです。

母方の祖母が晩年、ライフワークのように毎日していた繕いのあれこれを思い出します。
通夜で集まった従兄弟たち(やたら多い)と寝ずの番をしていた時、おばあちゃんの思い出ひとりずづ語ろうぜ!ということになり、ひとりが披露した「見るたび縫い物してたけど何かが出来上がったのを見た事がない」という話が1番盛り上がっていました。

その話は面白いんだけどね、あれは何かを作っていたのではなく、何かを直しておったのだよ!毎日毎日!!
小さい頃から縫い物や編み物が好きだった私はそのおばあちゃんの姿をよく覚えているんですよ。
くちゃくちゃで色もバラバラ、でも最高に可愛かったあれこそが修繕の極意だと今でも思っています。

ま、本人はただ必要に迫られて得意でもないのにやってただけっぽかったですけどね。
そんなんで良いんですよ。
長く大事に使おうとする心がもうすでに可愛いんですから。

続・修繕の季節

前回お話ししたお直しの続編です。


靴下のつま先が薄くなってきてレース状に透けております。
でもまだどこも穴になっていません。
そんな時私は「なぞり法」(勝手に命名しただけなので検索しても出ないと思います)で危機を回避していますんで、そちらをご紹介。


まだ無事な場所から糸を通して、横に渡っている糸の上を、その名の通りなぞっていくだけなのです。
まずくるっと通して

刺した場所と同じ位置に戻って隣へ

糸の色が違うともっとわかりやすかったのですが、この方も大人の、男性で同色で目立たないように仕上げたので、見づらいですね。すみません。

何をやっているか、図にするとこんな感じです。(方向が逆ですが同じことです。)


補強したい場所まで来たら、一段上に上って


こんどは逆走。
これを繰り返して、最後は裏側へ糸を何箇所かすくって切ります。


完成しました。
ね。
どこ直したか、まあまあわかんないでしょ。
これも、違う色の糸、同系色のグラデーションなんかでするとちょっと風合いが出たりもします。

この方法は早めの処置が肝ですが、編み物をしたことがないひとにも簡単なお直し法だと思うので透けてきてるのを発見次第やってみてください。
楽しいですよ。
次回は「編み足し法」(勝手な命名)をご紹介します。

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